2008年1月12日アーカイブ
朝日新聞新潟欄のリレーエッセー「えちごの風」に冨田弁護士が登場
している(最近では2008年1月11日付「怖くないので是非相談を」)。冨田
さんというのは、法テラス佐渡事務所に赴任した弁護士だ。
法テラスは、司法過疎地という地域に事務所を設置して弁護士を派遣してい
る。冨田さんは、弁護士3年目で、2006年10月に自ら希望して佐渡に赴任し
てきた。冨田さんが来るまで佐渡では弁護士が一人或いは二人しかいなかっ
た。この間の彼女の活躍はめざましい。
彼女のこの1年間受けた相談件数は380件、そのうち彼女は162件を受任
したという。しかも、相談件数のうちの3割は多重債務事件というから、彼女は、
まさしく民衆の弁護士である。
佐渡というと、自治体の法律相談でジェットフォイルに乗ったのだが、波が荒
くて気持ち悪くなり船中で吐いたという、私には苦い思い出しかない。とにかく、
新潟からでも佐渡の事件を受けるのはしんどいのだ。それに、佐渡では先祖
代々からの土地にからむ紛争が多い。利用できる土地が少なく限られている
からだ。弁護士にとって土地紛争はどちらかというと労多くして報われない
ことの多い事件である。そういうところに飛び込んでいったのだから、頭が下が
るばかりだ。
冨田さんは、多重債務で悩んでいる人に「ぜひ一度、相談してみてください
弁護士なんて怖くない」と言っている。まったくその通りだ。たしかに、弁護士も
全国で3万人近くいる。まだまだ、偉いんだという匂いをプンプンさせている人々
もいる。でも、冨田さんのように地元の人々に飛び込んでいく若い情熱のある弁
護士もたくさん増えてきた。一度怖い人に会っても他のところに行けばいい。少な
くとも、弁護士=怖い人ではないのだ。
