2008年5月13日アーカイブ
「「蟹工船」若者にブーム 売れ行き好調 過酷な労働に共感」(朝日
新聞5月13日)だとか。新潮社は、4月、例年より2000部多い7000部を
刷ったが、それでも足りず50000部増刷することにしたという。
私も、学生時代に読んだ。売れるのはうれしいが、売れる原因を聞くと胸中
は複雑だ。プロレタリア文学というだけでそっぽを向く人がいるが、今はそうい
うレッテルを貼る人さえ少なくなったのかもしれない。ぎりぎりに追い詰められ
た当時の労働者群像がリアルに描かれている。すごい小説だと感嘆した記憶
がある。
ただ、個人的には共産党に対する国家権力の弾圧を描いた「1928年3月1
5日」などの方が好きだ。また、労働者の団結を描いた作品として優れている
のは、「どれい工場」という映画だ。
落ち込んでいた時、大学の先輩に連れられて池袋の名画館で見たかなあ。
前田吟、日色ともえ、などが出演している。今はDVDも発売されている。また、
観てみたいと思いながら、果たしていない。
それから、小林多喜二に興味をもったら、多喜二の母セキのことを描いた三
浦綾子著「母」(角川文庫)を勧める。多喜二が貧乏の中で育ちながらもいかに
母親に愛されて育てられていたかがわかる。
