2009年4月29日アーカイブ
弁護を担当した公判で、真犯人が別にいるとの虚偽書面を提出したとして、
証拠隠滅罪などに問われた弁護士に、懲役1年6月の実刑判決が言い渡さ
れた(新潟日報4月29日付)。
この弁護士は、暴力団関係の事件の被告人の公判を担当していたところ、
暴力団幹部と共謀して、被告人とは別の男性を身代わりにさせようとしてそ
の男に「私たちのやった事」とする書面を書かせ、裁判所に提出した、とのこ
とのようだ。 ちなみにこの弁護士は、担当事件の公判中に逮捕されてしまっ
たようである。
検察官の指摘した事実からすれば、違法な弁護活動と指摘されても仕方
がない。
しかし、この弁護士、その別の男性が犯人に間違いないと確信していたら
どうなるのだろうか?証拠の隠滅でもなんでもなく至極まっとうな弁護活動と
いうことになる。それをさておくとしても、公判中に逮捕・拘留してしまうのは、
アンフェアではないだろうか?
もともと弁護人の活動の境界がよくわからない。私の経験で言えば、起訴
された後、被告人の妻が参考人として検察庁に呼ばれた。妻がどうしたらい
いかと私に聞いてきたから、取調べを断ってもいいのではないか、とアドバイ
スをした。そうしたら、その後、検察官から捜査妨害だと抗議を受けた。弁護
を熱心にしようとすればそれだけ検察官からは煙たがられる。だから、この判
決も、新聞記事だけからはなんとも評価できないところである。
なお、この弁護士の事件には、弁護士400人が弁護団を結成し、「弁護活
動の妨害」と主張していた。
