2009年11月18日アーカイブ

 弁護士の集まりに日本弁護士会連合会というのがあります。全国の弁護士会が集まっている組織ですが、弁護士の業

務全般についていろいろ目配りする組織です。2年に1回会長選挙を実施しています。今、弁護士業界では法曹人口の増

員問題(法律の専門家を増加するべきかどうか)や裁判員制度に対する姿勢(積極か消極か)でホットな議論がされていま

す。最近は東京弁護士会(当然だが全国で一番規模のでかい弁護士会)の主流派候補に、反主流派候補が闘いを挑む構

図になっていました。2年前の選挙では反主流派の高山候補(増員反対、裁判員制度反対)が主流派候補に肉薄するまで

追い上げてきました。

 私を含めた多くの地方の弁護士は、選挙活動には消極的でした。はじめから東京で候補者が決まっていてほとんど出来

レースだったからです。ところが、今回は大分様相が違うのです。「市民のための司法と日弁連をつくる会」という団体が代

表世話人に宇都宮健児弁護士をおき、会長選挙に名乗りを挙げてきたからです。宇都宮弁護士は、今ではマスコミでの有

名人になっておりますが、私が弁護士に成り立ての頃、いやはるかそれ以前からクレサラ問題、商工ローン問題に取り組

み、全国をくまなく歩いてきました。そんなクレサラ問題を熱心に取り組んできた皆さんが会長選挙に名乗りを挙げたわけ

ですから、田舎の弁護士も「我関せず」というわけにはいかなくなったわけです。

 さて、クレサラ弁護士の熱心な取り組みで、被害者救済のための判例理論や貸金業法の画期的な改正が勝ち取られま

した。しかし、その一方でその成果のおいしいところだけでうまい汁を吸っている弁護士(テレビCMなどで顧客を募集して

ろくな相談をせずに、過払い金回収のみの事件を受けてぼろもうけをする)も現れてきました。また、拙速な司法試験合格

者の増加で食えない弁護士も大量に生まれたり、倫理的に問題のある弁護士も出てきて必ずしも、増加=市民の利益に

はなっていないのが実情です。こういう問題を解決するためのトップとして誰がふさわしいか。来年の会長選挙の実施まで

結構忙しくなりそうです。

 

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