2009年12月24日アーカイブ
賃料を長く支払っていない子連れの女性。家主さんからは「悪質滞納者!即刻退去してもらいたい」との依頼。その女性
は裁判で「働きたくても子どもが小さいので働けない、働いたら賃料は分割で返済するので待ってくれないか」と訴えるが、
家主の代理人としてはそれを聞き入れるわけにはいかない。弁論終了後被告席に寄って「早めに転居先を探してくれない
か」とお願いするが、生活に疲れ果てているせいか、私の言っている内容も余り意味がわからないようだ。
判決の後、家主からは「早めに明け渡すように説得してほしい。」と要望がくる。この寒空に放り出すことになってしまうの
もどうかなあと思い悩む。ジョングリシャムの「路上の弁護士」にも、倉庫を仮住まいにしていた4人の子どもをつれたホーム
レスの女性が、地上げ屋まがいの不動産業者に追い出された結果、真冬のワシントンの路上で一家全員凍死したというス
トーリーがあったのを思い出す。そうは言っても自分は家主の代理人なので、悠長なことも言えない・・・。
いろいろ悩んで女性に宛てて「即刻退去してください」と手紙を書く。ただし、最後に「どうも貴殿は生活に困窮しているも
のと思われます。是非、この際上越市役所の福祉課援護係に生活保護の相談をしてみてください」と添えた。これなら、依
頼人である家主からの要請にも反しないだろう。
