もっとラテンになればいい。
大晦日になってしまった。政権は変わっても、庶民の暮らし向きは当面よくなりそうもない。どうしたらよいのかなあと思い
ながら積読状態の本の中から「年収300万円時代を生き抜く経済学」(森永卓郎著)を出してみた。これは、2003年に出
版されたが、あの時代と現在とで経済情勢はまったく変わっていない。
森永は、もう今までのように収入が増えていく時代ではない、「勝ち組」になるという幻想を捨てて自由な時間を楽しめる
生活を求めればいい。
問題なのは、日本では年間3万人が自殺していることだという(たしかにそうだ)。たとえば、アルゼンチンの経済危機は、
日本と比べ物にならないほどに凄惨だが、それでも自殺する人がほとんどいない。どんなに苦しくても「悪いことばかりは続
かない。そのうち神様が救ってくれる」と思ってラテン的(楽天的)に生きればいいではないか。
では、日本のすべてが非ラテン的かというとそうではない。そこで、森永は「県別ラテン度指数」を提示する。この指数の
大前提は、「自殺の原因の多くは失業(自殺率の増加の72・8%が失業率の増加で説明できるという)」にあるということで
ある。県別に分析すると、失業が多いのに自殺が少ない県と、失業が少ないのに自殺が多い県がある。そこで、推定自殺
率から実際の自殺率を差し引いた数字を県別に指数として出す。+が大きいほど、自殺を抑制できているということになる。
ラテン度のトップ4は、1が沖縄、2が奈良、3が徳島、4が大阪、逆にワースト1位が秋田、2位島根、3位が新潟で、東
北、裏日本地域が続いている。大分強引な計算式かもしれないが(というのも、自殺の原因には借金苦、病気などもあ
る)、並べてみると妙に説得力がある。
気候の厳しさ→生活への集団性→集団からはずれたものは孤立感を覚える→自殺、東北、裏日本地域の自殺率の高さ
は、よくこんな因果関係で説明されている。では、気候の厳しい地域に自殺が多いのは必然なのか?そこもたしかに確か
めてみたいところだ。でも、「ラテン性」を社会として身につけること、一人ぼっちと感じない、感じさせないということは、人為
的な力で可能なのではないだろうか。
来年は、新潟県民の一員として「ラテン度指数」を高めるぞ!
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