評議がブラックボックスである以上、裁判員裁判の是非は論じられない。

 裁判員裁判第1号事件の報告会ででてきた課題。

 一つ。弁護人は、被告人の見栄えをよくするためスーツを購入して着用させたり、主張をビジュアルにするためパネルを作

成したが、それらの費用を法テラスに請求したが認めてくれなかったらしい。スーツはともかくとして、パネル作成代が弁護

士の弁護費用に該当しないというのはかなり厳しすぎる気がする。

 二つ。弁護人の主張が裁判員にどの程度受け入れられたのかどうかが何ら明らかにされない。弁護人たちによれば、判

決は何の新鮮味もなく、裁判員の考えが反映された箇所もなかったという。加えて、裁判員には守秘義務があり、評議の

内容について公にすることはできない。したがって、裁判員が裁判に参加してどれほどの意味があったのかどうか検証する

ことすらできないという。

 特に、本件事件の場合は、覚せい剤の認識があったかどうかが最大の争点で、被告人が報酬をもらった形跡がないこと

から、報酬を受け取った事実がない→覚せい剤の認識がない との推認が働くはずと弁護人らは考えた。しかし、判決では

弁護人の疑問についての言及が全くなかったという。

 本件事件について職業裁判官はどのように考えたのか、そして素人の裁判員はどのように考えて、最終的に結論がどう

なったのか、この結論へのプロセスが明らかにされなければ裁判員を参加させる必要性はわからないままだと思う。

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このページは、馬場秀幸が2010年4月23日 23:55に書いたブログ記事です。

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