2010年6月14日アーカイブ
仕事柄、いろいろな業者さんの決算書を拝見します。決算が赤字になっていても取引がある限り消費税を払わなければ
なりません。当然のことですが、① 消費税は、所得とは関係がなく消費という事実に担税力(税金の支払う潜在的能力)
を認めている、②納税義務者を取引をしてお金をもらった業者と定めている、からです。
しかし、所得や財の所有に担税力を認めるのはわかりますが、消費そのものに税の支払いをする余裕があると考える発
想はどう考えてもおかしいと思います。余裕がなくても衣食住には少なくともお金を使わなくてはなりません。そうしないと、
生きていけないから。生活保護、お年寄り世帯、母子家庭、その他所得の少ない方々一般にまで取引のたびごとに税金を
徴収する合理的な根拠はないように思います。
また、消費税は取引をしてお金をもらった事業者が納税義務者になっています。価格に税金を上乗せして支払いを受けて
いれば、事業者には余り不平はないでしょう。しかし、それは理想で現実はそう簡単ではないはずです。税率アップは単純
に考えれば事実上の値上げです。消費者は少しでも安いところから買い求めるようになったり消費を控えたりするでしょう。
逆に、仕入れにおいても、力のあるメーカーや卸売り業者との間では、消費者には消費税を転嫁できないからその分安く仕
入れさせてくれといってもそんな泣き言は聞いてもらえないでしょう。そうすると、流通の末端の小売業者が価格に消費税を
転嫁できずに自腹を切らざるを得ないということになります。
だから、消費税の税率アップには、私は大反対です。
