証人喚問 争点が矮小化されないことを望む

 森友学園の籠池前理事長の国会証人喚問が23日に決まった。本人の口から新たな事実が出ることを期待する向きもあるが、与党やマスコミが籠池のウソつきキャンペーンをして事実上森友学園問題を終わらせようとたくらんでいる節もある。多くの人には、2006年の永田寿康衆議院議員の偽メール事件で当時の前原民主党執行部が総退陣したことが思いだされるようだ。

 私は、2001年1月に当時の安倍自民党幹事長代理がしたNHKに対する番組介入事件のことを思い出す。

 2000年、NHKでは、戦時性暴力のドキュメンタリー番組が企画されていた。その番組をNHKは製作会社に依頼し、製作会社は、従軍慰安婦問題を取り上げた「女性国際戦犯法廷」を取材した。

 ところが、この内容が自民党の知るところとなり、翌年1月下旬、安倍(当時は自民党幹事長代理)、中川がNHKの幹部職員を呼び出して、同番組の放映中止を要求した。NHK幹部らは、予算時期とも重なっていたために、同氏らの要求を考慮し、番組放映の直前に大幅な改変をして放映した(放映は2001年1月30日)。

 これは、2005年1月になってNHKの当時のデイレクターが朝日新聞記者の取材で告白したものだが、安倍や中川は、介入したつもりはないなどと開き直った。NHKも、「朝日の虚偽報道」などと問題をすりかえた。その後、この問題は、朝日が自分の報道を検証して、一部謝罪したような形で終わってしまった。

 結局、政治家の言論干渉という憲法上の大問題が、朝日新聞の誤報問題に矮小化されてしまい、言論干渉の是非がうやむやにされて終わった。この後、朝日は自民党や右派マスコミから攻撃されていった。

 問題の本質は、国有地のタダ同然の売却である。この解明に尽きる。安倍が100万円を渡した証拠があるかどうかとか、籠池の話しの信ぴょう性があるかどうかといった問題ではない。

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このページは、馬場秀幸が2017年3月19日 16:07に書いたブログ記事です。

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