8月15日 刑事弁護人の仕事
暑い日が続く。
最近、刑事事件の依頼が相次いだ。私選もあれば国選もあった。
刑事弁護人の仕事で意外に重要なのが、被疑者・被告人と家族との連絡だ。被疑者に接見禁止処分がされていると、被疑者は弁護人以外の者と連絡ができない。だから、家族への連絡などは弁護士を介する他ない。接見禁止がなくとも、被疑者の留置先が家族の住むところとずいぶん離れている場合には、家族もなかなか会いにはこれない。こういう時も、弁護士が連絡役を担うことになる。
留置場に勾留されている自分の子のことを慮って事務所に電話があった。留守電に録音された親の声を聞く。「息子の車が8月の終わりに車検が切れてしまうんですが、カギが見つからなくて。息子にカギがどこにあるか聞いていただけませんか?」
考えてみたら、子を思いやる親の気持ちに盆休みなんて関係ない。留守電を聞いて警察に行かねばと重い腰を上げる。息子よ娘よ、親の気持ちわかっているか、と言いに接見に行く。