離婚訴訟 相手の居場所がわからない場合

2020.01.04

 夫が家出をして十数年になり行方がわかりません。こういう場合でも離婚はできますか。

 相手方との別居期間が長期に及ぶ場合は、婚姻を継続する意思がないものと考えられ、離婚原因になります。
 ただし、行方不明である以上、相手方と離婚の協議もできないので、裁判をするしかありません。
 裁判所は、訴訟提起があると、相手方に訴状を送ります。これを「送達」といいます。相手に紛争の内容をお知らせする必要があるからです。「送達」ができて訴訟手続を進めることができます。
 ただし、相手が行方不明の場合には通常の「送達」ができません。しかし、それでは訴訟が進行しないで訴訟提起をした当事者の裁判を受ける権利が保障されません。こういう場合には「公示送達」という制度があります。これは、相手方に渡すべき裁判資料を書記官が保管し、相手方が裁判所に来ればいつでもこれを交付するということを裁判所の掲示場に掲示するというものです。この掲示期間が2週間を経ることによって、送達されたという効果が発生します。この公示送達の手続を経ることによって、裁判手続を前に進めることが可能となります。