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ココラ62回目 養育費2

離婚の際に決めた養育費を夫が支払をしてくれません。どうしたらよいでしょうか。

相手がお金の支払いをしてくれない場合、相手の資産を差押えてお金に換えて支払をしてもらう強制執行を実行することが考えられます。しかし、養育費の場合は債権額が少額な場合が多く、手間のかかる強制執行は割に合いません。
 養育費の請求の場合には、まずは履行勧告という制度を利用するといいでしょう。これは、家庭裁判所が権利者の申出に応じて、支払義務のある者に対してその義務の履行を勧告するものです。強制力はありませんが、裁判所という公の機関から督促されるというプレッシャーを相手に与えてその支払を促すことが可能です。
 また、相手方の給与を差押えることも検討するべきです。一般の債権の場合は、請求できる債権は期限が到来したもののみに限られます。しかし、養育費の場合には、1回の申立てでまだ期限の到来していない将来の養育費についても強制執行ができることになっています。しかも1回の差押決定で養育費の未払いが解消されるまでの間各月の給与が自動的に差押されることになります。
 差押えられる給与の範囲は、通常の場合4分の1ですが、養育費の請求が目的の場合は2分の1に拡大されます。養育費は子育てにとって不可欠な費用ですから、法律上手厚く保護されているのです。