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ココラ66回目 謝罪

私の前方不注意で、赤信号で停車していた前方の車両にぶつかってしまいました。多忙なこともあって示談交渉を保険会社任せにしていたところ、相手方が保険会社に「誠意が感じられない」と苦情を言ってきたそうです。私はどうしたらいいでしょうか。

被害者の救済は、まずは損害の補填です。損害保険は、こういう不測の事態が生じたときに、加害者に代わって損害の支払いをしてくれるものであり、加害者が保険に加入していれば、被害者の要請に応えるものとなっています。
 しかし、被害者の要請はそれにとどまりません。事故によって余計な雑務をせざるを得なくなったり、大きな事故にもなれば被害者の人生が変わってしまうこともあります。事故さえなければよかったのにという被害者の悔しいという気持は、お金で解決できるものではなく、加害者の被害者に対する謝罪によって赦しを乞うしかないのです。そして、謝罪は代理が効かないということも肝に銘じておくべきでしょう。
 交通事故以外でも、弁護士が事件に介入して逆に紛争をこじらせてしまう場合もあります。加害者は、紛争解決のためにはどういう時期にどういうことをすればいいのかということを考えることが必要です。
 設例の場合は、とにかく被害者に直接お会いして今までの非礼を詫びることが必要かと思います。