まずは、どうして妻が離婚を言い出したのか考えて見ましょう。

2018.10.28

まずは、どうして妻が離婚を言い出したのか考えて見ましょう。

1.自分(設問の場合は夫)が不倫をした、或いは暴力を振るったなどで自分に原因があることが明らかな場合。離婚をしたくないのであれば、この場合は妻に謝罪するしかありません。その場合、不倫、暴力を振るったことについて弁解をすることは禁物です。妻は、不倫や暴力をされたという「結果」自体を妻が責めているのです。だから、それを合理化するような「弁解」をしても妻の胸にはとどかないし、むしろ悪い方向に作用するからです。結婚を維持させることに理屈などはありません。結婚というのは、双方が共同生活を継続したいという気持ちで維持されています。とにかく、謝罪をしましょう。それでも妻に受け入れてもらえないのであれば、最終的には離婚もやむなしとあきらめざるを得ません。
かつて私が妻(60歳)の離婚弁護で調停を申し立てた際、夫(60歳)は何を言い出すかと思えば「早く戻って来いよ、寂しいじゃないか~」。調停が終わった後で、夫は私と妻とに天ぷらそばをおごってくれました。こういう理屈抜きの態度が、妻の心を打ったのではないでしょうか。案の定、妻はしばらくして夫のところに戻っていきました。離婚をくいとどめようとする場合の見本的な行動だと思います。

2.原因が見当たらない場合、或いは妻が不倫をしていて妻に責任がある場合。この場合には裁判で離婚が認められないことも可能性としてはあります。しかし「離婚したい」という妻の気持ちは、あなたから離れているはずです。気持ちが離れてしまっているのに夫婦の関係を続けるということはとても辛いことです。妻の離婚の意思が固いのであれば、どこかで踏ん切りをつけて離婚をするしかないものと思います。