雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

相続:遺言書を作成したほうがいいかどうか悩んでいるあなたへ。

2019.09.20

 今日は遺言書を遺したほうがいいのかどうかとの相談であった。
 遺言書に関してはっきり言えることは一つ。多くの人は、遺産に関する紛争を防止したいと考えて遺言書を作成しようとする。しかし、もともと紛争の素地があるとしたら、遺言書を作成しても紛争を防ぐことはできない。むしろ、遺言書があることによって紛争の質が悪くなる。「どうしてあの人だけ特別扱いをするのか?」みたいな妬みなどの感情が遺言書が発見されるとともに生じてくる。しかも、その原因を知りたくても、原因を作出した遺言者はこの世に存在しない。
 だから、自分の好きな人たちの争うことを望まないのであれば遺言書なんて書かないほうがいい。争いをみたくないのであれば、死ぬまでに自分の財産すべて使ってしまうのも一案である。争うにも争えなくなるからだ

馬場秀幸  カテゴリー:仕事