11月11日 葉梨法相更迭
葉梨法相が辞任した。
「法相は、朝、死刑(執行)のはんこを押す。昼のニュースのトップになるのはそういうときだけという地味な役職だ」
と言ったそうだ。
正直に思う。「勘弁してくれよ」
たしか、4年前にもそう思った。4年前の7月6日にオウム真理教の幹部7名の死刑が執行された。その死刑執行の前日、死刑執行の起案書に署名した上川陽子法務大臣は、議員会館での飲み会に参加をし、自ら乾杯の音頭をとっていた。そこには安倍元首相も同席していたし、岸田首相もいた。死刑の前日にみんなで酒盛りをしていたのである。しかも、その時は中国地方が豪雨で大変な被害に遭っていた最中であった。
人の死をあまりにも軽々しく扱っているのではないか?
「死刑」とは、合法的に人を殺すことなのだ。恐ろしいこととは感じないのだろうか?
私が司法修習をしていた頃、死刑判決を何度も書いたという裁判官から話しを聞いた。死刑を言い渡すのは本当にしんどかった、死刑を回避できる理由はないかと判決の言渡し直前まで悩む、その後もずうっと悩むと言っていた。
4年前も、今回も、私に話してくれた裁判官のような心の悩みを法相たちから感じ取ることができない。