11月26日 市民税の差押え
売掛金を市役所に差し押さえられたと言って、血相を変えたお客さんが相談に来られました。
一般の債権は、裁判所の判決などで債権の存在が認められないと、債務者の資産を差し押さえることはできません。しかし、租税の場合には、納税者が期日までに支払をしない場合、裁判手続きを経ないでも、国や市は、納税者の資産を差し押さえることができるのです。
ただし、一般に、市は安易に差押えをするというわけではありません。滞納者に何度も何度も催促して納税を勧めるが、滞納者一行にそれに応じない不誠実な態度をとる場合にやむなく差押えに踏み切ります。今回のお客さんも、どうも市の督促に不誠実な態度をとっていたために、市の側もやむなく差押えをせざるを得なかったようです。
租税は、破産によっても免責されることはありません。滞納している場合には、ほったらかしにせず、市役所に出向いて生活の困窮状況などを具体的に説明し、支払額を交渉することがよいと思われます。