11月9日 変わり者

どんよりした曇り空と冷たい雨の降る日が続く。いよいよ冬がやってくる。
地元の人は雪が降らないことを願っているが、私は変人なので少々違っている。
願うのは、冬らしい冬である。
大学の時に東京に出たが、いろんなことを考えて地元に戻ってきたので、やっぱり、子どもの頃に味わった厳しい冬が懐かしい。そんなことを言うと必ずおまえは地元民かみたいな冷ややかな対応を受けるが、でも本心はそんなところだ。厳しい冬にはそれなりの人のあたたかさもあった。道が見えないときの吹雪の時は、親たちがかんじきで歩きながら固めた雪道を親の後からみんなで歩いて行ったり。一家総出で屋根の雪下ろしをするときは子どもでも大事な労働力として役に立っていた。そんな頃が懐かしく思い出してしまうのだ。