3月26日 3月は別れの月
弥生3月は、日本では別れの季節でもあります。
ボクの場合、転勤、転職、転地はよほどのことがないので、もっぱら親しい方を送るほうになります。
高校の時に中国の王維という詩人の漢詩を学びました。
元二を送る げんにをおくる
渭城の朝雨 軽塵を浥す いじょうのちょうう けいじんをうるおす
客舎青青 柳色新たなり かくしゃせいせい りゅうしょくあらたなり
君に勧む更に尽くせ 一杯の酒 きみにすすむさらにつくせ いっぱいのさけ
西のかた陽関を出ずれば 故人無からん にしのかたようかんをいずれば こじんなからん
旅館の前の柳が、朝の雨に濡れて青々と鮮やかになっている。その光景を目にしながら、旅立つ友人に酒を注ぐ。
「もう一杯飲んでくれよ。もうあちらに行ってしまったら、君に酒を注ぐ人もいないんだから」
50歳を過ぎると、この詩の気持ちがじーんと心にしみてきます。