雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

5月28日 コロナのとばっちりその14 英国内閣も支持率急減。

2020.05.28

 外国の知人から最近の日本の話題で興味あるもの何かあると聞かれたので、
 安倍内閣の支持率急落の話をした。世界各国の首脳がコロナ対策で支持率を上げているのに、日本だけが急落している、と。
 そうしたら、日本だけではないぞ、イギリスもそうなんだ、と聞いてビックリした。
 知人によれば、こういうことだ。
 「英国のボリスジョンソン首相の上級顧問のカミングス氏が、ロックダウンの最中、自分と妻が新型ウイルスに感染したことが判明した後、幼い息子の世話をしてもらおうと、自動車に妻子を乗せ両親や姉妹のいる北東部ダラムまで400キロ以上を運転。そして、その滞在中に観光地に立ち寄っていた。この話題が報道されてイギリス国民が激怒、自分たちは自宅での謹慎生活を余儀なくされていたのに、何だ、ということになった。しかも、ジョンソン首相がカミングス氏を庇う姿勢を見せたため支持率は急降下している。」
 私がビックリしたのは、ジョンソン首相はコロナウイルスに感染し、NHSで治療を受ける(イギリスの国営医療サービスの制度、たまに緊縮のやり玉に挙げられる)。完治した後の記者会見で、世話をしてくれた看護師の名前を挙げて感謝の意思を示し、「societyがある」(サッチャーはsocietyを否定していた)と述べていた。この態度がイギリス国民にも好感をもって迎えられていたはずなのに、と思っていたからだ。
 話を聞くと、ジョンソンはそもそも集団免疫政策を取り当初はコロナウイルスの拡大を甘くみていた。また、カミングスは、ジョンソンの唯一の知恵袋で一貫して強いイギリスを主張、ブレグシット推進の旗振り役。結構生意気な奴のようである。しかも、イギリスは日本と異なって感染した人の数も死亡された人の方々の数もけた違いに大きい。イギリスでは日本の状況を奇蹟と呼んでいるらしい。
 だからこそ、カミングスの掟を守らせる立場にありながら、自ら掟やぶりをする態度が許せなかったのだろう。
 ある世論調査によれば、支持率が-1%という結果も出ているとか。マイナスなんてどうやったら出てくるのだろうと思うけれど。

馬場秀幸  カテゴリー:その他