雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

7月10日 参議院議員選挙敗北の総括1

2022.07.10

 参議院選挙新潟選挙区は自民党が勝利した。
 野党側の敗因を私なりに考えた。
 まず、新潟では自民党が巨大である。野党が束になっても数字的には自民党に負ける。6年前は安保法強行への嫌悪感情を野党共闘が受け皿となって共闘効果を発揮して僅差で勝利することができた。
 ところが、今度の選挙では、昨年の衆院選或いはその後の壮絶な「立憲共産党」批判の影響を受けて、立憲側が共産党との共闘に消極的になった。選対も連合・立憲選対と市民連合・野党選対の二つに分けたり、その後には連合・立憲選対が主でそこで決めたものを市民連合・野党が受け入れるというような方針が提起された(この決定は、新潟中央で決まっていたことなので、間接的にしか私は聞いておらずもしかしたら不確かかもしれなが)。そして、立憲は共産党の推薦も受け付けることを差し控えた(推薦願を出さなかった)という。立ち上げの最初からぎくしゃくしていた。わからないのは、新潟県が衆議院選挙で4勝2敗で共闘効果で成功を収めていたにもかかわらず、連合の共産党と組しない姿勢をそのまま受け入れてしまっていたということである。
 それから、新潟県知事選のしこりである。立憲は、県知事選では自主投票を決定した。それは党の決定だから、私としてはとやかく言うつもりはない。ただ、衆議院選で立憲の候補者たちを支援した人の中には片桐さんを応援していた人が当然含まれていた。反原発などの願いが共通していたからである。参議院選の候補者の決起集会には、当然のことながら、片桐さんたちを応援した人たちも参加した。しかし、壇上の代議士先生方の話からは先の新潟県知事選に対する慰労などの言葉がない。先生方は、県知事選と参議院選挙とを頭で上手に切り離して考えているのかもしれない。しかし、選挙を現場で支える人たちは、県知事選も参議院選も、それぞれを連続した一つの政治運動として考えていた。正直、冷たいなあと私は感じた。
 だから、なかなか力も入らない。候補者は「中央権力との壮絶な闘い」と言っていた。それは確かにそうだろう。だったら、その闘いのためにももう少し本気の共闘を構築する努力が必要だったのではないかと思う。

馬場秀幸  カテゴリー:その他