7月21日 コロナのとばっちりその31 軽々しく「あたらしい「おくり方」」と言うな。
朝日新聞「あたらしい「おくり方」定着するか」(2020.7.21)と題して葬儀の簡素化の拡大を報じているが、「定着」などと言う言葉には、死なれた人やその近親者の方々の無念の気持ちがどこかで消されてしまったような感じで。いやだなあ。
死なれた人も、死者を送ろうとする人も、それなりの「おくられ方」「おくり方」を考えていたはずで。それがコロナによって簡素化を強制されただけ。多くの人はただひたすらに「非日常」が元の「日常」に戻るのを願うだけ。誰も、「非日常」を「新しい日常」として「定着」することなど期待していないはず。
NPO法人抱樸理事長奥田知志さん。北九州市で生活困窮者支援を32年続けている。「現在、非正規雇用はおよそ2000万人、約4割へと拡大しています。しかも、そういう人たちの中には、会社が借り上げたアパートや寮など、「住居と仕事が一体化」した生活・働き方をされている方がたくさんいます。失業すると住居も同時に失ってしまう場合が非常に多い」(2020.7.21 赤旗「住居失わない社会に」)。住居と仕事が一体化というのはたしかにその通りだと思った。