雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

7月9日 高田世界館で「あのこは貴族」を観る

2021.07.09

 映画の内容ですが、高田世界館のフェイスブックの解説がステキだったので、それを引用させていただきます。
「山内マリコの同名小説を映画化。同じ東京に暮らしながら生まれも育ちも東京のお嬢様と、地方出身の中流家庭に育った女子という価値観のまったく異なる2人の女性が出会い、人生を切り拓こうとする姿を描いた人間ドラマです。都市を舞台に、富の格差、女性差別、人の分断など、社会批判的なメッセージをもりこみつつも、岨手監督は『すごく不本意な扱いを受けた時に「これはおかしい」と声を上げるための映画ではなく、「傷ついた」と自分の心を認められる』ということを意識して作った作品だとおっしゃっています。となりの芝生は青くみえるというもので、周りにいる人のことはつい羨ましく感じてしまうけれど、実はみんな同じように、悩みやそれぞれの生きる苦しさを抱えているもの。立場や階層によらず、それぞれがそれぞれらしく輝やける居心地のいい社会へつづく一筋の道筋を示してくれる本作。それは、全ての人に向けた人生賛歌かもしれません。ぜひ、さわやかで前向きな気持ちをスクリーンで浴びて下さい!」

 もしかしたら、(映画と違って)現実の世界は、お嬢様の華子(門脇麦)と田舎出身の美紀(水原希子)が交わることなんてできないのかもしれません。でも、それはそれとして、原作者や監督の、「自分の足で立ち、生きていく」若い女性たちへの励ましが伝わってくるステキな作品でした。いや、若い女性ばかりでなく今の息苦しい現実に向かっていく人たちすべてに向けたものなのかなあと思います。

 個人的には、この二人を仲立ちした相楽逸子役の石橋静河がよかったですね。石橋は、「大豆田とわ子と3人の元夫たち」で八作(松田龍平)に好意を抱き猛烈にアプローチする勝気で積極的な女性を好演。今回は、華子の友だちながらセレブな環境に染まらないで自立して生きる女性を演じている。これからが楽しみです!
 まだ、高田世界館で絶賛上映中! 

馬場秀幸  カテゴリー:書籍・映画