8月22日 飛び込みのお客さん

予約も取らず、電話も入れず、突然に来るお客さんのことを、うちの事務所では「飛び込みのお客さん」と呼んでいる。
ほとんどの法律事務所は、お客さんからの相談を受ける場合、まずお客さんと日程の調整をしてから来所いただくことにしている。ただし、それは事務所にとって都合がいいからであり、そういうことを知らないお客さんには、営業時間だったらいつでも話を聞いてくれるだろうと考えて来る人もいる。
最近、この飛び込みのお客さんが相次いでいる。たとえば、裁判所から訴状や支払督促の書類が送られてくる。今まで裁判所と付き合いもなかった人にとってみれば、裁判所から来た書類は不安で仕方がない。そこで書類を読むが、何が書いてあるのかよくわからん。そこで、裁判所に相談しにいく。裁判所では一通りの中身の説明をしてくれるが、その人の弁護をしてくれることまではしてくれない。途方に暮れて外をみると、裁判所の前に法律事務所がある。とりあえずそこに行ってみるかということになるようだ。
その裁判所の前にあるのがウチの法律事務所だ。
飛び込まれても、弁護士がいるとも限らないし、職員も自分の仕事で手一杯。それでも、藁にもすがる思いで来られるので、失礼な対応もできない。緊急のお話であれば、とりあえず事務職員がお話だけ聞き取らせていただいて、後日弁護士と打ち合わせをするように段取りをしています。