8月26日 柄本佑の『空白を満たしなさい』を観る
少し肌寒くなってきましたね。秋の気配を感じるようになりました。
ビデオ録画していたNHKドラマ『空白を満たしなさい』を観ました。
物語は、3年前に会社の屋上から転落死した徹生(柄本佑)が、ある日突然よみがえって家族の元に帰り、自分がなぜ死んでしまったのかをを探っていく物語です。
全体的に、自殺をテーマにした暗く重た~い物語でしたが、なるほどと思ったところがありました。それは、自殺をしてしまった原因です。徹生は、愛する家族がいたのになぜ自分は自殺という反対方向の選択をしたのかがわからず悩みます。この徹生の疑問に、自殺対策を目的とするNPO法人の代表が、自殺というのは「ビルが火事になったときに、そこから逃げようとして窓から飛び降りる」事故みたいなものだというのです。火事の現場から逃れようとして死んでしまっただけで、家族を捨てようとしたわけではないということになります。こういう風に考えれば、遺された家族の気持ちも楽になる。なるほどと思いました。
自殺されても、原因が何だったのかなんてホントのところはわからない。遺族はずうっと思い悩まなければならない。ドラマのように死んだ人が生き返ってくれて死んだことの原因を突き止めて話してくれるだけでも、救われるのではないかとも思いました。いろいろ考えさせてくれました。
このドラマ。平野啓一郎の長編小説が原作です。平野啓一郎さんの作品、恥ずかしいですが読んだことありませんでした。これを機会に読んでみたいですね。