8月31日 高田世界館 暑い夏の夜の熱くなるトークショー
8月29日の高田世界館の「アジアの純真」上映後の最後のトークショーはおもしろかった。脚本家が3人、そして蓮池さん、本音が聞けておもしろかった。
その日「戦争と一人の女」「アジアの純真」「この国の空」という三つの映画が上映された。井上淳一さん、荒井晴彦さん、中野さんの3人はそれぞれの映画に脚本或いは監督として関わっていらっしゃって、映画を作った動機や映画で訴えたかったことを語ってくれた。低予算でもどのように工夫するかみたいなことも語られた。喫茶店の女性経営者がボクにこの前、「どんな映画でも、何か語り掛けてくるものってあるんだよね」と言っていた。なるほどその通りだと思った。
それから、蓮池透(蓮池薫さんのお兄さん)さんの話もおもしろかった。蓮池さんはあるとき家族会から除名された。理由は、蓮池さんの意見が家族会の意見を反映していないなどの理由からだったらしい。それでも、蓮池さんはまだ拉致問題で発言したいという。なぜなら、拉致の問題がまったく解決していないから。安倍さんは辞任したが、この7年半何も進展しなかったと安倍さんのことを批判した。
蓮池さんといえば、小泉首相が北朝鮮を訪問して拉致被害者の生存情報が知らされた際、頻繁にテレビに出て「これは家族の一大事なんだ」ということを語っていた。素直にカッコいいと思った。その後はやや強面になり、憲法改正など右翼的な発言までするようになって、少し残念に思っていた。ところが、最近はまた考え直して何はともあれ「北朝鮮と対話をすべきた」という話をするようになった。少し興味がある人は『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)という本を読んでみてください。どうして、考えが変わっていったのか、安倍さんを批判するようになったのか、などが赤裸々に描かれている。
この日、本物の蓮池透さんにお会いしたが、一切飾らぬに事実を伝え、素直な気持ちを話す姿勢はとても好印象だった。終わって時計を見ると10時を過ぎていた。おもしろいトークショーであった。