まだまだわからないことが多すぎる。
今日うれしい電話がきた。8月12日に接見した被疑者の奥さんからの電話で、めでたく不起訴になりましたということだった。
この事件(当然詳しい話はできませんが)は、私が旅行に行くことになったため、その後は国選弁護人が選任されて他の弁護士が担当していたのだった。
単純な事件だったが、それでも身柄拘束に絡んで悩むことが二つあった。
一つは、拘留されている事実を勤務先に知らせたほうがいいのかどうか。拘留は当然に勤務先を休むことになる。当然、拘留されたことを被疑者は知らせたくない。お盆休みも重なっていたから早期釈放可能ならば知らせないままにしておきたい。しかし、早期釈放されるかどうかはわからない。弁護人として本人や家族にどのように説明したらいいのか迷った。
もう一つは、嫌疑を認めるかどうかの判断。この事件は軽微な事件だったため認めれば早期釈放の可能性もあった。しかし、被疑者は否認。やった覚えがないという。他方で、警察は犯罪の嫌疑となる証拠があったから逮捕に踏み切った。警察の持っている情報量と被疑者との僅かな接見だけで得る情報量との間には雲泥の差がある。否認している被疑者に、早期釈放のために「やりました」と言えとアドバイスすればいいのかどうか悩んだ。
まだまだわからないことがたくさんある。でも、不起訴になってホントに良かった。