キズだらけの憲法
現在、憲法には次から次へと強烈なパンチが襲い掛かってくる。憲法は、満身創痍、全身キズだらけの状態だ。
他方で、今日の朝日新聞の世論調査結果をみても、憲法の改憲機運は高まっていない。憲法改正「不要」が「必要」を2014年以降、常に上回っている。自衛隊を明記するという安倍首相の9条改正案にも「反対」48%「賛成」42%だ。この数年の間に起こった暴力的な政治を、民意は冷静に受け止めているのかもしれない。
平和主義、基本的人権の尊重という憲法の精神は人間の当然の願いに沿うものだから、権力がいくら声高に憲法改正を叫んでも、民意が容易に変化を求めることもないのだろう。キズだらけになっても崖っぷちでどっこい憲法は生きている。
ただし、そうはいっても民意がガラリと変わるかもしれないという危惧もある。風向きが一旦変わるとそっちにみんなで流れる傾向が日本人にはあるからね。
憲法の大切さを一人でも多くの人に実感してもらう。そういう果てしない地道なことを続けるしかないんだろうなあ。