雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

永田浩三さん(元NHKプロデューサー)の憲法集会での発言

2019.05.04

 5月3日の憲法集会で永田浩三氏(元NHKプロデューサー)の発言。
 「私は、日本軍の慰安婦として被害に遭った女性たちを扱ったNHKの番組の編集長でした。一方、その時、安倍君は内閣官房副長官。君は放送の直前にNHK幹部たちにちょっかいを出し、番組が劇的に変わってしまいました。永田町でどんなやりとりがあったのか。その後、朝日新聞の取材で輪郭が明らかになっています」
 「私は抵抗しましたが、敗れました。体験したことを世の中に語ることができず、孤立し、長い間、沈黙を続けました。悔しく、また恥ずかしいことです」
 「今、官邸記者会見で、東京新聞の望月衣塑子記者が菅(義偉)官房長官からさまざまな圧力を受け、質問が十分にできない中、それでも、われわれの知る権利の代行者であろうと必死で頑張っています。私には人ごととは思えません。でも、私と大きく違うのは、望月さん自身が勇気を出してSNSや集会で状況を発信し、市民とともに事態を共有することで、ジャーナリストを含めた連帯の輪が広がっていることです。市民とジャーナリストの連帯、メディアを市民の手に取り戻す。希望の光がわずかに見える思いです」(産経新聞電子版5月4日付)
 若干注釈をしますと、 2001年、ETV特集「戦争をどう裁くか」の慰安婦問題を取り扱った番組に当時の安倍官房副長官や中川昭一(当時経済産業大臣)が介入し、NHK上層部の意向で番組内容が大幅に改変を余儀なくされたという事件がありました。この当時の番組責任者が永田氏でした。永田氏はこの番組の改ざん事件の裁判で証言台にも立ちましたが、その後NHKを退職しました。上記の発言はその当時のことを振り返ってのものです。現在の安倍政権の源流が既に2001年から始まっていたことを裏付けるものとしても、長田さんの発言は重要です。

馬場秀幸  カテゴリー:その他

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