10月1日 杉田水脈の「女性はいくらでもうそをつけますから」の発言について
言葉そのものがおかしいことは当然ですが、どういう文脈やどういう会合の中で発言されたのか確認することが重要と思います。
杉田議員の発言は、来年度予算の概算要求の説明を受ける自民党の合同会議に出席した際のものでした。性暴力被害者を支援するための相談事業に関連し、杉田議員は元慰安婦支援団体に言及したうえで、事業を民間団体に任せることを批判。その理由として「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言したのです。
そうすると、彼女の発言の前提には、①韓国の元慰安婦支援の動きそのものを敵視していること、②女性は平気でウソをつく、③民間事業者に相談事業を行える適格性がない、という彼女なりの女性問題への取り組み方に対する特有の意見があるようです。
しかも、彼女のこういう考えは筋金入りです。過去にも、「(選択的夫婦別姓は)まさしく夫婦解体につながる」「女性差別というのは存在していない」(14年10月15日衆院内閣委員会)「慰安婦問題とはつまり、国内の反日勢力によって捏造された問題ともいえる」(18年4月号『新潮45』)「伊藤詩織氏のこの事件が、それらの理不尽な、被害者と全く落ち度がない強姦事件と同列に並べられていることがに女性として怒りを感じます」(18年6月30日本人のブログ)という発言がありました。
だから、仮に今回形式的な謝罪をしても、またどこかで同じ発言をするでしょう。
非公式の会議だから責任を問う必要はないとの意見もあるようですが、政治家である以上、公式非公式を問わず、発言については常に責任を問われて当然と思います。
自民党の対応は相変わらず生ぬるいと思いますが、自民党の中に彼女の発言が問題だと感じた人たちがいたことは間違いありません。それは今まで彼女の発言を看過していたこととは違う動きであると感じます。