5月6日 綾瀬はるかの『元彼の遺言状』を観る~サステイナブルな高収入~
『元彼の遺言状』第4回目。
綾瀬はるか扮する剣持麗子。ミステリーの大家が実行した殺人事件を見事に暴き出し、大手出版社が損害を被ることを未然に防いだ。大手出版社が「では顧問契約を・・・」と言ったところで、篠田(大泉洋)が「作品を大切に思えない人とは仕事ができない」「仕事はお断りします」と口をはさみ、剣持が意図したサステイナブルな高収入は水の泡となって消えて行った。弁護士と企業との契約に口を挟んだ篠田に「この貧乏神!」と罵る麗子。篠田も、麗子を「金の亡者」「心が貧しいから金金金っていうんだ、もう料理なんて絶対作らないから」と応酬する。
なお、篠田が契約を断ったことには理由があった。編集者ともあろうものが、作家が殺人事件を犯したと知るや手の平を返したようにその作家を「今の作品は大したことない」「トリックも使い古されていてリアリテイがない、もう終わっているんですよ」「犯罪者の小説ですよ」「この程度のヒット作、他もたくさんありますからね」などと罵る。そういう不誠実な態度に篠田は我慢がならなかったのである。
サステイナブル(継続的な)高収入を優先するのかそれとも共感できる人や企業の仕事を優先するのか。弁護士にとっては難しい問題である。