雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

1月26日 まだ始めたばかりの事件ですが その3

2020.01.26

12月4日付の「まだ始めたばかりの事件ですが」その3です。
 私の依頼者(A、知的障害あり)が、知人(B)に騙されて消費者金融3社との間で貸金契約を締結されてしまいました。
 新たな展開がありました。Bに私がAの代理人として通知を出したところ、BがAを利用して借り入れしたことを認めて謝罪し、債務残高相当の損害金の支払をすると申し出てきました。
 ところで、私はまったくネットでの借り入れの方法が知らなかったので、Bにその方法を聞きました。
「実に簡単。自分がしたら貸付できないと断られたため、Aに頼んで借りてもらうことにした。ネットでAの個人情報を入力した。必要な書類は運転免許証を写真で撮影してその画像データを送るだけ。1日も経たないうちに借り入れOKの回答がきた。そして、カードが送られてきてそのカードをコンビニにある機械に差し込んで簡単にお金を借りることができた」
 信じられなかったのは、年収の根拠を明らかにする給与明細書、源泉徴収票などを送らなくてもよかったらしいこと。Bに聞いたところ、「会社名だけ書けばよく年収の資料などは必要なかった」と言っていた。
 そこで、ネットで検索して消費者金融のサイトを見つけた。たしかにある消費者禁輸は、50万円以下の借り入れは資料が不要と書いてある。余りに要件が簡単すぎる。つまり50万円以下の借り入れはブラックでなければ基本的にOKということである。あまりにズブズブの融資ではないかと思った。

馬場秀幸  カテゴリー:仕事