雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

10月19日 ロバート・キャンベル「日本の貧困の特徴は「見えない」こと」

2020.10.19

 キャンベルさんはブロンクスという低所得者層が多い労働者の町で生まれ育った。米国は「持てる者」と「持たざる者」がはっきり分かれた社会。所得で住む地域が違ったために近くにお金持ちがいなかったので格差を感じなかった、という。
 そんな彼は日本の特徴を次のように分析する。「日本の貧困の特徴は「見えない」ことだと思います。」「お金がないことを知られると、子どもが学校でいじめられたり、就職で不利になったりするのではないか。そんな不安を感じさせる社会空間で、人々は貧しさを見せないし、あえて見ないようにもしているのでしょう」(ロバ・ートキャンベル 朝日新聞2020.10.18)。
 無言の同調圧力、ムラ社会意識が、貧しいということまでを覆い隠し、それを話したりすることさえできなくしているのでは。根の深い問題である。

馬場秀幸  カテゴリー:その他