雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

11月10日 NHKプレミアムドラマ「白い濁流」を観る 佐々木希の田舎っぽい演技が光る

2021.11.10

 コロナ禍の息抜きはテレビを観ることです。今日はNHKプレミアムドラマの(今年の8月から10月放映)「白い濁流」のお話です。 
 このドラマは、将来を期待された研究者の好並一樹(伊藤淳史)が画期的な発見をして、薬品企業のトップに上り詰めるが、商品の欠陥隠しに手を染めてしまい、証拠隠滅の目的で自社工場にまで放火をし、最終的には放火罪で懲役9年の実刑をくらって地に堕ちてしまうという、出世と転落の物語でした。
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 余り、話の筋とは関係のない話で印象に残った場面を振り返ります。
 好並の幼馴染で初恋の相手が河原智子(佐々木希)。好並の実家は喫茶店でした、そこの人気商品が「TMブレンド」で「TM」は幼馴染の頭文字。それくらい好並は小さい頃から河原が好きだったのです。
 好並も河原も大学を卒業。好並は大学院を経て薬品企業に就職し、企業のトップまで上り詰めます。他方、河原は新聞記者になり、好並の会社の欠陥隠しを追及します。
 私が印象に残ったのは、社長になった好並が会社から出てきたところを、河原が「真相を明らかにしてほしい」と追及する場面。好並が追及をかわそうとすると、河原が紙片を出して好並に渡す。河原が渡そうとしたものは「TMブレンド無料引換券」。少年時代の好並が河原にプレゼントしたものでした。昔の頃の素直な好並君に戻ってほしいという願いがにじみでたものでした。しかし、好並は河原に対して「いつまで子どもみたいなこと言ってるんだよ」みたいな感じで受取りを拒否する。佐々木希の演技はうまいとはいえないが、必死で頑張ってます感あふれる演技であるため、このシーンは凄く切なく私に映ってきました。
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 私なんぞは恥ずかしくてこんなプレゼントした経験はないですが、それでも、娘からは渡されたことありました。それも「コーヒー入れてあげるけん」。たまたま机の引き出しを開けてみたら出てきました。もらったときはうれしくてしまっていたようです。
 娘も大人になりました。これを差し出して「コーヒー淹れて」とお願いしたら、今はなんて言われるんだろう?

馬場秀幸  カテゴリー:書籍・映画