雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

11月15日 面会交流に立ち会う その2

2021.11.15

 その面会交流は無事に終わった。相手方が事務所から離れた後に、現在監護している私の依頼者と子が残っていたので、子に「面会どうだった?」と聞いた。子の感想はここでは書かないが、私は、子に対して相手方が「君のことをとっても愛しているはずだと思うよ」と言った。子は怪訝な顔をして私をみたが、今わからなくても数年後にわかってもらえればと思う。
 子は、育ててくれる親の意向を気にする。それは当然だ。監護している親から嫌われたり見捨てられたらどうなるんだという予測が立たない以上、その親の意向に逆らうことはできない。
 こういうことは自分に関係ないこととは思っていたが、冷静に過去を振り返るとそうでもない。例えば自分には、希望の進学先があったとしても親の気持ちや経済力を考えて口に出せないことがあった。だから、面会交流のときも、監護してくれている親に、久しぶりに会った親との交流の感想を素直に伝えられないこともあって当然と思う。だからこそ、監護してくれる親とは別な視点からの助言も子どもには必要だ。
 一般に、子の権利や利益を考える際、特別の難しさがある。子の現在のことだけではなくて将来のことも考えなければならないからである。面会交流も同じである。
 

馬場秀幸  カテゴリー:その他