雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

11月2日 もっと早く事務所に来てくれたら、違う人生もあったはずなのに。

2021.11.02

 今日、破産審尋(裁判官が破産を申し立てた者に対してその経緯などを質問すること)を受けたお客さん。生まれたところは東北の田舎町だった。事業をしていた友人の借金の連帯保証をした。数年後、友人が倒産して自己破産。お客さんは友人の借金の肩代わりをする羽目になる。そこでサラ金から借り入れをして自転車操業になる。ある日、サラ金がお客さんの給料を差押え。多重債務になっていたことが勤務先に知られることになり退職を余儀なくされて上越市に引っ越してきた。こっちでもまた給料の差押え。こちらの勤務先の社長がたまたま、私の事務所を紹介したために何とか破産の申し立てをして借金生活から解放される目途がたった。
 まるで絵に描いたような転落人生。ただ、友人が倒産して自己破産したとき、給与の差押えをうけたとき、弁護士に相談をして債務整理の手続きを取ろうと思えばできたはずである。もっと早く弁護士事務所にアクセスできたなら、その後の人生もずいぶん違ったものになったはずだ。弁護士事務訴の「敷居」そこを超えるためには何が必要なのだろう?

馬場秀幸  カテゴリー:その他