雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

12月3日 MCってなんだ?

2021.12.03

 MC=マスター・オブ・セレモニー。
 最近、芸能ニュースなどで「MCがどうのこうの~」という話を聞く。MCって何さ?でも、人にバカにされるのが怖くて質問できなかった。なんだ「司会者」のことだったんだ! 
 古舘一郎さんによれば、MCは時代を映す「小さな鏡」だという。テレビ草創期に司会者が求められた技術は、台本通りの進行。それが80年代の漫才ブームなどで一人から二人体制となり、次第に芸人が並ぶ「ひな壇」が生まれた。仕切り役がMCと呼ばれ始め、場の流れに合わせてゲストを引き立てる技術が求められたそうだ(朝日新聞211030「著者に会いたい 古舘一郎『MC論 昭和レジェンドから令和新世代まで「仕切り屋」の本懐』)。
 だったら、MCなんて言わなくても「仕切り屋」「仕切り役」「仕切り人」でいいではないか、あえて英語を使用する必要があるのかと思うのである。
 司会進行の内実が変わることで、それを特定する言葉が変わるのは当然あることだろう。しかし、だからといって、単に西洋語をそのままあてはめればいいのだろうか?それは自分の頭で内実をとらえる努力を捨て、そしてその内実に日本語による言葉づけをする努力を怠ることになる。考えることを放棄することに等しいのではないか?

馬場秀幸  カテゴリー:その他