雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

12月31日 村山陽先生逝く

2020.12.31

 年の瀬になって悲しいお知らせです。私たちが高田高校に在籍していた当時、美術の先生であり我々学年の担任でもあった村山陽先生がご逝去されました。
 先生は、地元の童話作家杉みき子さんの本の挿絵を担当されていました。また、地元の洋菓子店の包装紙もデザインされたことがおり、地元民だったら、先生の名前は知らなくとも、その絵は観ているはず。それくらい地元に根づいた絵描きさんでした。
 新潟にいた頃、新潟市古町のギャラリーに先生の絵が飾ってありました。私は、ギャラリーの前を通るたびに足をとめてほしいなあと思うのですが、そのまま通りすぎまていました。なぜなら、それまで絵画を購入することがなかったからです。絵を観るのはすごく楽しいのですが、絵は美術館で鑑賞するもの、ステキな絵を独り占めするのはよくない、という変な考えがありました。
 でも、その絵が好きでした。「エメラルド」という少女の横顔を描いた作品です。その後1年位たってもまだ飾ってありました。仕事をして少し自由になるお金もできました。ある日、「え~い」という勢いでそのギャラリーの中に入り、その作品を購入しました。それは今も事務所に飾っています。後生大事にしたいです。
 先生は情熱的な方でした。私たちの高校時代はいわゆるシラケ世代で、生徒会の会長選挙があっても立候補する人すらいない、立候補した人がいてもそれを揶揄する風潮がありました。そういう雰囲気を先生は看過できなかったのでしょう。先生は、ある日学年集会があった時ステージに登壇して私たちを鼓舞するお話をされました。何を言われたのか覚えていません、しかし、その颯爽とした姿は、私の目に今でも焼き付いているのです。
 先生は上越9条の会の呼びかけ人に名前を連ねてくださっていました。先生のご冥福を心からお祈りします。

馬場秀幸  カテゴリー:その他