雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

2月4日 法の支配と人の支配

2020.02.04

 「政府が東京高検の黒川弘務検事長(62)の定年延長を決めたことが波紋を広げている」(朝日新聞2020.2.4)
 黒川検事長は安倍政権に近いとされる。定年延長により検事総長にするということが喧伝されている。
 検察庁法は検察官は63歳、検事総長は65歳で退官という規定になっている。
 ところで、黒川は2月8日で63歳。現在の稲田伸夫検事総長は8月に勇退。そこで、黒川の定年延長を認めれば、稲田の後任として黒川が検事総長に就くことが可能になるという。
 しかし、今までは検察庁法に基づいて検察官いずれも63歳定年。定年延長の措置は例がない。法律違反をしてまで強行しようとする人事。カジノ汚職や公職選挙法違反事件での忖度や配慮を狙っていると言われても仕方ない。法の支配ではなく人の支配による人事権の掌握。あきらめず批判していく姿勢が必要だ。

馬場秀幸  カテゴリー:その他