雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

2月4日 NHKプレミアム「生きて、ふたたび保護司・深谷善輔」浅岡ルリ子の演技が凄かった!

2022.02.04

 コロナ禍の息抜きはテレビドラマを観ることです。
 NHKプレミアムドラマ「生きて、ふたたび保護司・深谷善輔」全8回が終わりました。
 私が感心したのは、何と言っても浅岡ルリ子さん。もう81歳だそうです。それでも鬼気迫る演技。圧倒されました。
 そういえば、映画の『博士の愛した数式』で博士の兄の未亡人役で出ていた。先生とは不倫関係だったという話。この映画でも、妖艶な匂いを出していました。
 そしてもっとさかのぼれば、『男はつらいよ 寅次郎相合傘』でのマドンナリリー役。
 ある日、寅さんにお世話になったという人からとらやにメロンが送られてきた。当時はメロンは庶民にとっては超高級品。ところが、寅さんはたまたま不在。みんな(リリーも同席していた)が寅さんの分をカウントせずに切り分けて食べようとしたところに寅さんが登場。寅さんは、執拗になんでオレの分がないんだということをみんなに責める。
『すいませんねぇ兄さん。それじゃあいただきます』...こうやってみんながオレに感謝をしていただくもんなんだろ。それがなんだい!オレに断りもなしに。『アイツのいないうちに、みんなで食っちゃお食っちゃお食っちゃお。どうせアイツなんかメロンの味なンかわかりゃしないんだ。ナスのふたつもあてがっときゃいい。そうしようそうしよう』...とこんな感じで。
 あまりに寅がしつこかったので、リリーが切れた。
じゃあ言うけどねェ、冗談じゃないってンだよ。オレのことを勘定に入れなかったの、心が冷てえだの、そんな文句を言える筋合いかい?ろくでなしのアンタを、こんなに大事にしてくれる家がどこにあるかってンだ。私、羨ましくて涙が出ちゃうよ。本来ならね、いつもご心配お掛けしております、どうぞメロンをお召し上がりください、私はいりませんから私の分もどうぞ、とこういうのがホントだろ!甘ったれるのもいい加減にしやがれってンだ!」
これは、「メロン騒動」「メロン事件」と呼ばれて寅さんの名場面集として語り継がれている。

馬場秀幸  カテゴリー:書籍・映画