雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

6月23日 貯蓄が増える楽しみ

2022.06.23

 預金残高が少しづつ増えている。嬉しい。
 ただし、自分の預金ではない。私が後見人、保佐人或いは補助人としてお世話している方の預金残高のことである。
 私たちは、判断能力がなくなったり低下したりした人の財産管理をお手伝いする。成年後見制度と呼ばれるものだ。
 私たちがお手伝いをするきっかけはさまざまである。
 今回の人の場合は、公共料金が支払われていないことを市の職員が耳にして介護施設の職員とその人の自宅を訪れて大変なことになっていると気づいて市が成年後見の申立てをすることになった。
 大変なことというのは、収入が毎月10万円程度の年金しかないのに、金融機関や業者かた多額の金員が通帳から自動引き落としされて預金残高がゼロ。必然的に公共料金も支払ができない状態になっていた、というものだ。
 自宅を訪れて支援の必要を確認する。預金通帳は弁護士が管理し、本人には最低限度の生活費のみを渡し、無駄遣いしないように警告する。債権者には支払ができない旨を伝える。月に一度はお金を渡すことも兼ねて本人宅を訪問し生活の実情を把握し、励ます(これはウチの事務所の職員が献身的にやってくれている)。その結果、貯蓄が少し増えてきた。生活も少し安定してきた感じである。
 

馬場秀幸  カテゴリー:仕事