雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

8月24日 飛び込みのお客さん その3

2022.08.24

 飛び込みのお客さんで記憶に遺っていることがいくつかある。
 高田に来て事務所を開設したばかりの頃だ。今から20年前のことである。まだ、そのときは、私と職員一人の二人事務所だった。
 ある日、いきなり観音開きのドアをドンドン開ける音がした。開けてみると、そこに仁王立ちして目の血走った若い男性が立っていた。初めてみる顔で、もしかしたら離婚事件などの相手方かもしれないと思った。
 やばいと思ったが、その事務所には逃げる出口がなかった。そこで、とにかく話しかけて落ち着かせて話を聞いてみると、ヤミ金から激しい督促を受けて相談に来たということだった。あの頃は本当にヤミ金の取り立てがひどかった。話を聞いて受任して何とか解決した。
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 飛び込みとは違うが、事務所の前で待ち伏せされていたこともあった。私が交差点の向こう側に信号待ちをしていたところ、その待ち伏せていた方が歩行者の信号が青になると同時に「アッ!馬場だ!」と言って事務所から私の方に向かって走り出してきた。その方にも私はまったく見覚えがなかった。怖くなって私も本町通りをその人から逃げるために走った。しかし、相手も「待て~」と追いかけてきた。この時は、知り合いのお店に駆け込んで難を逃れた。あとで、追いかけてきた人が電話をしてきた。何で追いかけてきたかというと、自治体の無料相談会で私の担当予定の日に予約を申し込んだが、当日行ってみたら、私ではない人が来ていた、それで少しに頭にきて事務所に行ったが不在だったため、なおさら頭にきて事務所で待ち伏せをしていた、というのである。無料相談会で当番が交代することはままある。私には非はないはずだ。これは、本当に怖かった。

馬場秀幸  カテゴリー:事務所