5月18日 入管法改正 ブラックボックスに光を!その3 (ウィシュマさんのこと)
名古屋入管で死亡したスリランカ女性ウシュマ・サンダマリさんのこと。
彼女は、スリランカの大学卒業後2017年6月に来日。千葉県内の日本語学校で学んでいた。しかし、親からの仕送りが途絶えて18年6月に退学。「留学生」の在留資格を失いオーバーステイになった。昨年8月に交際していた男性のDVから逃れるため警察に助けを求めたところ、オーバーステイが発覚、そのまま名古屋入管に収容された。面会をしていた支援者によれば、彼女は今年の1月中旬から体調を崩し、嘔吐と発熱を繰り返し、1月下旬には吐血、体のしびれも訴えた。収容時に比べて体重が12キロ落ちていた、2月になるとバケツを抱えて車イスで面会室に現れるようになった。支援syが何度も入管側に入院と点滴を要求するも入管は要求に応えない、夕飯後に吐血嘔吐すると、入管職員から「迷惑だ」と言われ「単独房」に移されたという。仮放免(収容を一時的に解く措置)申請をしたが、2月16日に入管側は却下。3月6日に死亡。支援者は、彼女は明らかに入管側に殺されたと語る(以上、週刊金曜日4月16日号、西中誠一郎「名古屋入管死亡事件にみる入管収容問題」)。
「退去強制手続」が行使されると、外国人は、強制送還されるまでの間、原則すべての成人が入管施設に無期限に収容される。これを全件収容主義と呼ぶ。しかし、彼女はオーバーステイをしたに過ぎない。それが身柄を拘束しなければならないほどの違法行為なのだろうかということが疑問である。上記の支援者の報告を聞く限り、施設内での健康管理が余りに杜撰ではないか?今回の入管法改正が施設の処遇内容に関わるものであれば、法案審理の前提として、彼女に対する監視ビデオの開示を野党が求めていたことも当然といえる。