8月10日 高田世界館で「東京クルド」を観る 自分は果たしてどっちの立場に立つのだろう?
人生の大半を日本で過ごし、日本の小学校、中学校、高校で教育を受けながら、仕事すら満足にさせてもらえず、いつ日本から追い出されてしまうかわからない若い外国人青年の物語。
記憶に残ったシーンを二つほど紹介します。
一つは、クルド人青年オザン、仮放免(一時的に「収容」を解かれる状態のこと)許可の期間延長のために入管を訪問した際の面接の場面(音声だけ)。
「捕まること、強制送還も覚悟してください」と言う職員に「ビザを出せばいいのに」とオザンが応える。これに対して、職員が「帰ればいいんだよ。他の国行ってよ。他の国へ」と嘲りながら言い放つ。
二つ目は、クルド人青年ラマザン。自動車整備になることを夢見て専門学校の説明会に家族とともに行き、学校職員の話を聞く。その際、日本人の弁護士が同席し、「この子は今の立場は不安定なんだけれども、教育を受けることは何の違法でもないのだということを熱っぽく語る場面。
余りにも対照的でした。外国人を冷たく突き放す人と、外国人に寄り添ってその立場を支える人。どっちも正真正銘の日本人なんです。
自分はいったいこういう事実に向かい合ったらどっちの立場に立つのだろう。そんなことを考えました。