雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

トップは、何か起きたときに辞めるためにいるんだから

2019.12.01

 土曜日の二つの学習会が終わって少し楽になりました。
(あいちトリエンナーレ補助金不交付の話題)
 青柳正規さん(文化庁前長官 東大名誉教授)はあいちトリエンナーレの補助金全額不交付に関してこんなコメントをされています。
 「安全、確実、清潔、規律、礼節だけだったら、息苦しい。そこに文化という潤滑油が入らないと、本来の人間の生活ではない。芸術の風は、日常に慣れきっていると、痛いとか冷たいとか感じる場合もあるけれど、それを受け入れることで、社会は生き生きとしてゆく・・・芸術に補助金を出すことも、その一つです」
ーーーー続いて、「不交付決定をを見直す必要なない」として宮田長官について。
 「何も話さないで辞職するのが一番いい。政治家も緊張し、一般の人も、『一定の責任を取った』と受け止めたでしょう」
ーーーー仮に青柳さんが長官なら
 「もちろん辞めます。だってトップは、何か起きたときに辞めるためにいるんだから」(朝日新聞2019年12月1日「補助金や文化政策 専門家に任せて政治への防御壁に」)
 考えが直截でいいですねえ。わかりやすい。
(白川勝彦代議士の追悼)
 白川代議士のことは11月25日の当欄に書きました。上越タイムスでは上越市議会議員の永島義雄さんが追悼文を寄稿されています。
それには、子どもの頃生家が倒産し赤貧の中で猛勉強をされたこと、学生時代には学生運動の闘士として国家権力の不条理と闘う政治思考が強くなったこと、白川代議士の情熱に惹かれた永島さんもガリ版刷りのチラシで呼びかけをして集会を催された ことなどが綴られ、「私はあの人の雪のように白い純真な誠の心が、人柄が好きで、あの人の喜ぶ顔を見ると、つらく苦しい時でも火の玉となって、寝食を忘れて白川先生と闘いました」と結ばれています。偲ぶ人と偲ばれる人との関係が何の飾りもなく描かれていて心が動かされました。上越タイムス11月30日掲載です。よかったら皆さんも一読してください。

馬場秀幸  カテゴリー:その他