雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

ピーターバラカン「英国はもはや強くない」

2019.10.09

 英国のEUからの離脱期限が10月末に迫る。
 ピーターバラカンは、ボリスジョンソン首相の「大英帝国の栄光よ、再び」というキャンペーンが奇妙だという。なぜなら英国はもはや強くないからだ。
 「過去の栄光をもし語るならば、大英帝国よりもむしろ戦後の英国文化で花開いた60年代の文化を持ち出してほしい。ビートルズに代表される音楽をはじめ、美術、映画、文学、演劇など各分野で古典的な文化や当時若者の支持された米国文化を自分たちなりに昇華させた。英国では周辺に追いやられていた労働者が初めて文化の中心になり、「伝統」と「新しさ」を共存させました」(10月9日付朝日新聞ピーターバラカン「栄光消えたが知恵はある」)
 同じようなことはイギリス在住の作家ブレイデイみかこさんも言っていた。いろんな縛りから人間が解放されるときいろいろな文化が開花するってことなんだろう。何を評価するかは当然その人の立ち位置によるだろうけれど。それにしても、「栄光よ、再び」なんてのは近隣諸国と比較してモノを考える今の日本もそのまんまという感じ。日本も既に「強くない」。

馬場秀幸  カテゴリー:その他