雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

1月29日 今週のことば

2021.01.29

「(国民救援会は)俺の人生を変えてくれたと思っているよ。」(桜井昌司さん 布川事件再審請求事件で再審無罪を勝ち取った人)
 国民救援会は1928年創立の人権運動団体。冤罪事件や警察など権力による人権侵害・政治弾圧事件の被害者その他労働事件等の被害者を救済、支援する活動を行っている。茨城県の利根町布川で起こった強盗殺人事件で二人の青年が逮捕された。二人は無罪を一貫して主張したが、最高裁で無期懲役判決が確定。その後再審請求をして無罪が確定。この一連の裁判を国民救援会が組織として支援し続けてきた。桜井さんは国民救援会の支援について「無償の行為で支援してくれる人たちがいる不思議さ、そういう人たちの生き方こそが世の中の正義や真実を支えるものだと理解したことが一番の力だね」と語る(救援新聞2021年1月25日付)。
 桜井さん、現在ガンと闘病中。6月25日に国家賠償請求訴訟の判決がなされる見込み。冤罪をなくすことへの希望を与える判決であってほしい。

「芥箱みてえな町ですがね 生き直すには、悪くねえ土地でさ」(西條奈加「心淋し川」(集英社)の本の帯に書かれてあった言葉)
 この本は第164回直木賞の受賞作。舞台が東京は下町の千駄木にある川と聞いて本を買ってしまいました。まだ読んでいません。おそらくその川は昔の藍染川ではないでしょうか?谷中から千駄木をちょうど不忍通りと並行して流れる川、ただし、私が住んでいたころは既に埋め立てられて蛇のようにくねくね曲がる小さな生活道路になっていましたが。その道をとおってお風呂屋に通ったり友人のアパートに入ったり。大学時代のことを思い出しました。

馬場秀幸  カテゴリー:その他