雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

1月7日 保釈制度を見直すなんて今さら遅いよな・・・。

2020.01.07

(保釈制度見直し)
 森法相が、保釈された場合の被告人に対してGPSの装着を義務付けることなどを検討課題としている、と記者会見で述べた(1月7日 時事通信)。
当然、ゴーンが逃亡をしたことを受けての考えであるが、遅すぎるよなあ。お隣の韓国では性犯罪などの前科がある者にGPSが内蔵された足輪を装着させて監視するシステムを導入した。これが原因で性犯罪率は劇的な減少を示しているという。
 この電子足輪、保釈を欲している被告人に装着させても問題はないのではないか。人権侵害というが、行動を監視されるのは被告人自身で、被告人が保釈による行動の自由とプライバシー制限とを自ら秤にかけて判断すればいいわけだ。刑事被告人のわけだから、行動を監視されることはやむを得ないのではないかと思う。
 刑事事件なんだけれど、ボクには、有能な弁護人がついていたり、或いは、社会的な要職にある人、あった人は、逃亡することなどしないというような価値判断が裁判にあるのではないかと思う。人を社会的地位で差別する二重の基準だ。今回、その考えを裁判所は見事に裏切られた。もっと現実的実効的な保釈制度を変えようというのであれば、本当にそうしてほしい。
(マスクの着用の是非)
 朝日新聞におもしろい記事が載っていた。流通大手イオンが接客時のマスク着用を原則禁止しているという記事だ(2019.1.07 朝日新聞「接客時のマスク着用は禁止」あり?なし?)。マスク着用肯定派、否定派、それなりの理屈があるのだと思う。自分が遭遇するのは、お客さんが相談の際、マスクを着用している場合である。ボくはお客さんの表情を見ながらお話を聞くことにしている。だから、マスクをされると表情がわからないし、声もやや聞こえなくなる。だから、お客さんにはマスクをされると相談がしづらいという気持ちになる。

馬場秀幸  カテゴリー:その他