雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

12月10日 誰に資産を渡すのか?

2020.12.10

 90歳の女性。彼女には同年齢の夫、もちろん、子や孫もいる。
 自分の資産を誰に遺そうかと悩み、遺言の相談にきた。
 その女性、遺言を書かないとしたらどうなるの?と聞いてきた。
 「遺言がないと、法定相続分で分割することになる。だから、旦那さんがご存命なら遺産の2分の1は旦那さんに渡ることになりますね」
と回答した。
 そうすると、その女性、血相を変えた。
 「夫だけにはやりたくないわ!どうにかならないものですか?」と言ってきた。
 深くは聞かなかった。が、女性と夫との間でどんな葛藤があったのだろうかと想像する。
 相続・遺言には生前の人間関係が色濃く反映する。どうしたらもめないのか。実は簡単なようで難しい。

馬場秀幸  カテゴリー:仕事