自由法曹団通信で、今村核弁護士が逝去されていたことを知りました。すごく悲しいです。
　先生は、刑事弁護を専門にたくさんの被告人を無罪に導かれてこられました。私たちのような普通の弁護士には「雲の上の存在」でした。
　先生の「冤罪弁護士」（旬報社）には先生が格闘された数々の刑事事件が描かれています。その中の寿司店店主が放火の犯人と疑われた事件はいろいろなところで紹介されています。先生は検察の証拠を崩すために焼けた部分を東京土建組合の方々に手伝って再現してもらい、炎の流れる様子を実験されてそれを証拠とされました。本気で争うにはそこまでするものなのだと思い知らされました。
　刑事事件でも若い方々が活躍されるようになってきました。先生の頑張りがあってこそだと思います。